気管支喘息に対する生物学的製剤(呼吸器?アレルギー内科)

気管支喘息の治療

気管支喘息の治療で末梢気道炎症のコントローラーとして、吸入ステロイドが一般的に使用されるようになり、劇的な治療効果の改善が得られるようになってから30年が経過しようとしています。一方、それでも難治性の症例は存在しています。

それらに対して、末梢気道局所で既に生じている炎症の抑制だけでなく、並存する各種アレルギー性疾患も合わせて、アレルギー反応や気道炎症そのものの形成や進行を、より根幹に近い細胞レベルでの細胞間情報伝達の部分から改善しようとする治療法として開発されてきたのが生物学的製剤です。

現在以下の5種類が上梓され一般診療に利用されるようになっています。

オマリズマブ :抗IgE抗体
メポリズマブ :抗IL-5抗体
ベンラリズマブ:抗IL-5受容体抗体
デュピルマブ :抗IL-4受容体抗体
テゼペルマブ :抗TSLP抗体



当科では、難治性気管支喘息の患者さんの病態や各種検査結果、併発症などの状況を総合的に判断して、上記のいずれの生物学的製剤が適切なのかを判定し導入しています。

難治性の症状でお困りの患者さんがいらっしゃいましたらご相談ください。




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(2023.7掲載)