骨盤臓器脱(子宮脱)の治療について(産婦人科)

骨盤臓器脱(子宮脱)の治療について―仙骨腟固定術について―(産婦人科)

骨盤臓器脱(子宮脱)とは、子宮?膀胱?直腸といった骨盤内臓器が下がり、腟から体の外に出てきてしまうことをいいます。一般に中高年の女性に生じやすく、出産などが原因で筋肉や靱帯が緩むことで生じる病気です。進行すると腟にピンポン玉のようなものを触れて違和感や不正出血、時に排尿困難感などを訴えるようになります。

ペッサリーと呼ばれる器具を腟内に用いる保存療法もありますが、根治する治療法は手術療法です。近年ではメッシュを用いた手術療法が広くおこなわれており、当院では治療成績も良く合併症が少ないとされている仙骨腟固定術を腹腔鏡やロボットを用いて数多く行っております。

診療は骨盤臓器脱の専門家である日本女性骨盤底医学会の専門医が携わることで適切な治療を提案し、日本産婦人科内視鏡学会認定の腹腔鏡技術認定医?ロボット手術技術認定医の資格保持者が手術に携わることで安全で確実な手術療法を提供しています。


写真1
腹腔鏡手術の術中写真
腹腔鏡手術では体に小さな穴を数か所開けて、モニターを見ながら腹腔内に手術操作鉗子を挿入して手術を行います
写真2
ロボット支援下手術マスターコントローラーの写真
ロボット支援下手術では、術者は3Dの画像を見ながら患者さんの横でマスターコントローラーを操作して手術を行います
画像(右)はインテュイティブサージカル合同会社より引用(転載の許可を得ています)。


(2025年1月掲載)