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センター長?各主任教授ご挨拶
センター長ご挨拶
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昭和大学薬理科学研究センター長
木内 祐二
昭和大学薬理科学研究センターの開設にあたりまして、ご挨拶申し上げます。
昭和大学の医系総合大学としての特色を研究面にも活かした学部横断の研究センターとして、2019年4月1日に薬理科学研究センターが正式に開設されました。本センターの構想は、医学部薬理学講座前教授の小口勝司理事長のご発案に基づいたもので、2015年から施設、設備の整備などの準備を進めてきました。薬理科学研究センターは、医学部薬理学講座医科薬理学部門(教授 木内祐二、辻まゆみ)、歯学部歯科薬理学講座(教授 高見正道)、薬学部基礎医療薬学講座薬理学部門(教授 野部浩司)、薬学部基礎医療薬学講座毒物学部門(教授 沼澤聡)の薬理系4研究室が一つにまとまり、協働して新しい薬理研究を推進する組織です。メンバーは教員?スタッフ、大学院生、薬学部配属学生を合わせると約100人となり、医学部薬理学講座臨床薬理学部門、大学附属病院の診療科をはじめ、学内外の多くの研究者とも共同研究を実施?計画しております。
従来からの研究テーマをもとに、神経グループ、骨?カルシウムグループ、生活習慣病グループ、がん?免疫グループ、薬物代謝グループなど、学部や基礎?臨床の違いを超えた研究グループを組織し、患者や社会への貢献を明確な目的とした、昭和大学ならではの研究を積極的に推進、発信していく所存であります。センターを構成する4研究室の多彩な教員や学生が有機的に協働し、さらには学内外の医療?研究施設とも密接に連携して研究を促進する環境を整え、神経、骨?カルシウム代謝、生活習慣病、腫瘍?免疫、薬物代謝に関わる薬理など、多様な基礎?臨床薬理研究を積極的に推進し、医療者として将来の患者の幸福に貢献したいと思っております。
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実践医療への貢献を志とする昭和大学ならではの、医療と臨床へのフィードバックを常に視野に入れた患者志向のシームレスな協働研究を進め、昭和大学の理念の実現を目指していきたいと存じております。ご指導、ご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
木内 祐二 教授
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木内 祐二 教授
昭和大学薬理科学研究センターの開設にあたり、ご挨拶申し上げます。
私は、平成28年(2016年)4月から、医学部薬理学講座医科薬理学部門を主宰させていただいております。平成4年(1992年)から平成10年(1998年)まで、本部門の前身である第一薬理学教室の教員として教育、研究に従事し、その後、薬学部の病態生理学、薬学教育学をへて、18年ぶりに薬理学へ戻ってまいりました。この間、小口勝司教授のご指導のもと、第一薬理学教室が大いに発展するとともに、医系総合大学の昭和大学ならではの学部横断の教育?研究組織として、平成27年(2015年)に医学部、歯学部、薬学部の薬理学と薬学部毒物学が一体となって、薬理科学研究センターが立ち上がり、さらなる成長を続けられました。そして、平成31年(2019年)4月に、薬理科学研究センターが昭和大学の正式な組織として開設となりました。このような目覚ましい発展は医科薬理学部門およびセンターの教員一同の努力の賜物と考えております。
医科薬理学部門では、従来から、実践医療への貢献を志とする昭和大学ならではの、患者中心の医療と臨床へのフィードバックを常に視野に入れたシームレスな教育と研究を目指し活動を行っておりました。薬理科学研究センターにおいても、センターを構成する4教室の多彩な教員や学生が有機的に協働し、さらには学内外の医療?研究施設とも密接に連携して研究を促進する環境を整え、神経、骨?カルシウム代謝、生活習慣病、腫瘍?免疫、薬物代謝に関わる薬理など、多様な基礎?臨床薬理研究を積極的に推進し、医療者として将来の患者の幸福に貢献したいと思っております。
ご指導、ご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。
高見 正道 教授
『歯と骨のバイオロジーで医療の未来を拓く』
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高見 正道 教授
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現在、これら教育職員の指導のもとで8名の大学院生〔歯学研究科4名、医学研究科4名〕が昼夜を問わず研究を行っています。さらに2名の歯学部学生がマルチ?ドクター?プログラム制度を利用して独自の研究を行ない、H30年度SCRP(日本歯科医師会主催)の基礎部門2位や、H29年度日本宇宙生物科学会優秀発表賞などを受賞しました。また、薬理科学研究センターでの実習を選択した薬学部の4年生と6年生の研究指導もしているので、研究室内は色々な出身の学生や大学院生でいつも楽しく賑わっています。
骨や歯は一見地味に見えるかもしれませんが、様々な種類の細胞によって極めて厳密に発生や恒常性が維持されています。少しでも興味を感じたらぜひ遊びに来てください。赤や緑色に光る遺伝子改変メダカ(写真)と一緒にお待ちしています。
野部 浩司 教授
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薬学部 基礎医療薬学講座 薬理学部門
野部 浩司 教授
薬学部?基礎医療薬学講座?薬理学部門は、(旧)薬学部?薬理学教室として、薬学部における薬理学を担当してまいりました。そして、2015 年度より昭和大学?薬理科学研究センターを構成する部門の一つとなりました。
薬学部における薬理学の位置づけは、病態の解明?理解から新規治療薬の発見、開発そして薬効と安全性の確保という広い範囲をカバーする領域であり、極めて重要な位置を占めています。薬理科学研究センターにおいても、基礎から臨床まで薬物に関する様々な研究と学生への教育を行っています。
薬理科学研究センター内では、次第に学部間や研究室間の垣根が取り払われ、今後ますます「センター」としての有機的なつながりが尊重されるようになってきます。教員が様々な背景を持つ他学部の薬理学者と互いの共通の興味について討論行い、あるいは学部学生や大学院生が他学部の教員より指導を受けるといったことはこれまでも行われて参りましたが、さらにそれが活性化され、様々なプロダクトを生み出してくると期待されています。
私ども薬理学部門としては生活習慣病に関する病態の解明や新たな治療法の発見確立を目指しておりますが、それもセンター内で互いに連携しあって進められるテーマに変わりつつあります。
薬理科学研究センターという国内外でも新しい取り組みがどの様に進んでいるか、どの様なメリットをもたらしているか、HPを通してご覧ください。そして興味を持たれましたら是非ご一報ください。薬理科学センターは内部に向けて閉ざされた集合体ではなく、常に外部に向けて開かれた存在となっています。
沼澤 聡 教授
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薬学部 基礎医療薬学講座 毒物学部門
沼澤 聡 教授
私たち薬学部毒物学部門が薬理科学研究センターに合流したのは、センターが発足して1年後の2015年でした。なぜ各学部の薬理学講座が集うセンターに「毒」なのか???
それは、薬の薬効と安全性(毒性)は常に表裏一体であり、薬物の安全性を確保して初めてその有効性を引き出すことに繋がるからです。つまり、薬理科学研究センターにおけるトランスレーショナル?リサーチ(基礎研究の成果を臨床に結びつける研究)には安全性に関する研究が必須ということで、私たち「毒物学」も当センターの一員として参加することになったわけです。現在の研究テーマとしては、医薬品有害反応の発症メカニズムについて酸化ストレスとの関連を中心に解析しています。また、乱用薬物の精神?神経毒性の発生メカニズムや、臨床中毒時の薬物体内動態と毒性との関連性(トキシコキネティクス)などについても研究を行っています。
今後も薬理科学研究センターにおけるピリリと辛いスパイスであるべく、臨床に繋がる毒性研究に邁進してまいります。